カナダ旅行で感じる氷河

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氷河について 

氷河について▲迫るロブソン氷河


▲蛇行するロ ーウェル氷河

氷河について
 氷河(グレーシャー)の概念は、氷河が人間の活動圏近くに存在していたヨーロッパ地方で生まれ育ったと言われている。特にアルプス地方に住む人たちは古い雪を「フィルン」と呼んでいた。フィルンは硬く、部分的に凍結しているにも関わらず雪としての性質を失ってはいなかった。だが、フィルンが融け再び凍結するとそれは雪ではなく氷となり、彼らはそれを氷河と理解していたのである。これは氷河として最も古い考え方の一つで、現在の氷河は「氷の河」と書かれるように動くものとして認識され、氷河の流動は重力に起因し、氷河底面での滑りにより「たえず高所から低地へ動いている雪と氷の集塊」と概念付けられている。

 氷河の上流に雪が積み重なり圧縮され下流で融けるまでの水循環過程は氷河の流動そのものであり、さらに気候に応じて氷河の形が定まり、その形と大きさが変動することは氷河の流動に強く支配されている。このような氷河の流動様式は一般的には肉眼では識別出来ない程のゆっくりとした速さで、通常年間数十メートルから数キロメートルの流動を示し現在も動き続けているのだ。氷河はその形態により様々な分類がなされている。カナダの場合は地域により多様だが、ドーム状の氷で周囲に向かって流れ出すものを氷帽と呼んでいる。ヌナブト準州のバフィン島にあるバーンズ氷帽がその代表例である。また、山岳地帯で多く見られる底から谷を流下する氷河(この氷河が流れ、氷河が融けてなくなった後には氷河が削ったU字型の谷が形成される)が谷氷河(バレー氷河)、氷河の侵食により出来た山腹の凹地で急な壁谷と平坦な谷底をもつお椀を半分に割ったような形をしたものが圏谷氷河(カール氷河)と呼ばれ、特に圏谷氷河はカナディアンロッキーや北西海岸地域で数多く見られる。地球上の氷河は拡大と縮小を繰り返してきた。北半球では北米大陸と北ヨーロッパに大規模な氷床が形成された時期(氷河期)と現在のような温暖期間が交互に訪れ、北米では4回の氷河期が発生し、その名残が現在の氷河の原形となっている。

 日本はもちろん世界の科学者達によって「地球温暖化」が問題視されて久しい。現在の文明が大量の二酸化炭素を放出することによって温室効果が増し、近い将来には我々の住んでいる地球の平均気温が3〜4度上昇するのではと懸念されている。その懸念どおりになれば、今地球上に残されている氷河(全氷河の面積を累計すると約1633平方キロメートル、全陸土の約11%を占めている)は徐々に融け始め、この氷河の融け水が海へと注がれ、海水の水位が上昇することになる。試算によると海水の水位が今より約15メートル上昇すれば、東京、大阪やカナダのバンクーバーなどの海に近い陸地は海に沈むことになり、世界の海岸線が大幅に変わるであろう。
 数万年前の氷河を目の前にし、地球の偉大さを感じる一方で、今直面している問題の大きさを実感し、我々で対処出来うることを少しずつ行う。それが次世代へこの自然の財産を残していく唯一の方法であり、我々自身を守ることにもなるのである。

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氷河スポット スチュワート

スチュワート(サーモン氷河)(STEWART/ブリティッシュ・コロンビア州)

氷河スポット スチュワート
▲ サーモン氷河

一人占め出来る氷河を紹介しよう。ブリティッシュ・コロンビア州の北西部スチュワート北米大陸で五番目に大きな氷河がサーモン氷河である。道はハイダー(米国・アラスカ州の町でカナダ側のスチュワートから陸路で繋がる町)からV字型の谷に沿っている。この道はグランダックロードと呼ばれ1965年にスチュワートやハイダーからグランダック鉱山とを結ぶ為に開通されたが1984年に鉱山が閉山となり、今は地元の住民のみが知るサーモン氷河へ通じる道となっている。道端には鉱山のミル(精錬所)の廃墟を見ながら車を走らせる事となる。砂利道を進むに連れサーモン氷河の偉大な全貌が明らかになってくる。言葉通り「氷の河」が山頂から下流に巨大な氷の流れを作り江洲S字を描いているのである。大陸分水嶺上にあるこの氷河は谷がT字となったところで山肌にぶち当たり左右に分かれ新たな氷河の流れを形成している。何万年前から続く流れがそこにあり、ただ一人その前に立つ。音も無く静寂な時間だけが過ぎ去っていく。そんな至福の時間を過ごしてみるのはいかがだろうか。

※シーズン 7月下旬〜9月上旬


サーモン氷河案内図

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氷河スポット ベアー氷河

スチュワート(ベアー氷河)(STEWART/ブリティッシュ・コロンビア州)

氷河スポット ベアー氷河
▲湖に落ちるベアー氷河

Ismオリジナルツアー

■グリズリーベアーと氷河紀行

スチュワートとメジアディンジャンクションを結ぶ37A号線はグレーシャーハイウェイと呼ばれている。大小様々な氷河が道路脇の山々から顔を出し、森林限界線を境に青い氷河と森の緑は絶妙のコントラストである。氷河がすぐ側にあるせいか、気温が低く感じられる。この氷河はスチュワートへ向かう途中で急に姿を現す。巨大な氷河が音もなく氷河湖であるStrohn Lakeに流れ込んでいる。辺りを見回すとハイウェイ脇の崖には氷河に削られた跡が残っている。その頃は湖は無く氷河は現在のハイウェイを覆っていたというから驚きだ。その氷河の後退する速度からここでも温暖化の問題が深刻になっているのが窺える。また、この氷河は映画「インソムニア」の撮影場所となったことでも知られている。

※シーズン 7月下旬〜9月上旬


ベアー氷河案内図

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氷河スポット マウントロブソン

マウントロブソン(MOUNT ROBSON/ブリティッシュ・コロンビア州)

氷河スポット マウントロブソン
▲朝の日差しを受けるバーグ氷河

<アクセス>
 ジャスパーからマウントロブソン州立公園 陸路1時間30分

マウントロブソン州立公園にあるマウントロブソンは標高3954mでカナディアンロッキーの最高峰である。名称の由来には諸説があり、1820年イギリスの毛皮貿易会社ハドソンベイ(現在はカナダのデパート)の役員でこの地に派遣されていたコリン・ロバートソンにちなんで名付けたとされているが定かではない。先住民のセクウェップムゥ族は、この山を天へと昇る螺旋状の道という意味の『ヨー・ハイ・ハス・カン』と呼んでいた。マウントロブソン山麓のトレイルからは、マウントロブソンの雄姿が見られる。
  マウントロブソンの北面に位置する神秘的な湖は訪れるものを魅了する。バックカントリーエリア(車が入れない地域)にある為、ヘリコプターかハイキングで辿り着いたものだけが味わえる神秘的な湖となっている。
  マウントロブソンから流れるバーグ氷河がバーグレイクに至り、巨大な音とともにその一部が崩れ落ち氷山として湖に漂う。その氷山は真夏になっても残っていることもある。また、もう一つの巨大氷河であるロブソン氷河はマウントロブソンを回り込むようにロブソンリバーへと流れ込んでいる。特に中腹部の氷河は肉厚で訪れる者は必ず目を引き付けられるであろう。

※シーズン 7月上旬〜9月上旬


マウントロブソン案内図

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氷河スポット クルアニ国立公園

クルアニ国立公園(マウントローガン)(Kluane National Park/ ユーコン準州)

クルアニ国立公園

▲ カナダ最高峰マウントローガン


▲魚の鱗のように氷が積み重なっている

氷河の中にどっぷりと浸かり景観を独り占めしたければセントエライアス山系の中心部マウントクイーンマリーの氷河近くでのアイスフィールドキャンプをお勧めしたい。クルアニ国立公園の玄関口、ヘインズジャンクションから飛行機で45分、雪上の別天地に到着する。カナダ最高峰、マウントローガンを眺めながらコーヒーをすするのはこの場所だけの特権である。

※シーズン 6月中旬〜8月上旬


クルアニ国立公園案内図

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